« 肥料バットグアノの効果 | トップページ | ゴーヤに花 »

2008年6月16日 (月)

PDFでの校正のすすめ(1)

以前、「インターネットで校正しよう」というホームページをつくっていまして、アドビ社のAcrobatというソフトと、pdf形式のファイルを利用して、校正作業をし、編集者・出版社とゲラのやりとりをすることをすすめる文章を掲載していました。
プロバイダを変えて、新しいURLでホームページを立ち上げようと思ってはいたのですが、ソフトのバージョンアップの頻度についていけず(いまだに私のPCにはAdobe Acrobat5.0が入っていて現役で働いてくれている)、忙しさにかまけて結局そのまま。
久しぶりに紙ゲラではなく、ファイルのやりとりでの校正依頼が来たので、当初の野望を思い出し、ブログのなかで、少しずつでも以前の文章を手直しして載せていこうと思い立ちました。どうぞお付き合いください。また、質問・疑問・事例などコメントいただけると励みになります。よろしくお願いします。

PDFを知っていますか?

ここで紹介するPDFファイルとは、Adobe® PDF(Portable Document Format)のことです。
このファイルは、アドビシステムズ社から無料でダウンロードできるAdobe® Reader®というソフトがあれば、MacintoshでもWindowsでも開いて見ることができます。印刷もできます。
Adobe Reader(=Acrobat® Reader。 バージョン6.0から、Acrobat ReaderはAdobe Readerと名称が変更になりました。同じソフトです。Acrobatは有料ですが、Readerは無料ソフトです)は、たぶん、ほとんどのパソコンに最初からインストールされています。また、パソコン雑誌の付録CD-ROMなどにもたいてい収録されています。)

百聞は一見にしかず、ですから、校正ゲラのサンプル(sample_01.pdf)を見てください。(画像をクリックすると、別窓で拡大されたファイルが見られます。実際のpdfファイルが見たい方は、ダウンロードの文字をクリックしてください。
Sample_01_2
「sample_01.pdf」をダウンロード 

私が初めてPDFというのを意識したのは、日本校正者クラブの校正者の方に教えられて、見せてもらったときです。
私たちの校正という仕事は、「赤ペン1本副収入!」という名(?)コピーの印象からか、とかく赤字(誤植・文字の間違い)を見つけて直しているだけのように思われています。しかし、実際の仕事の中でいちばん多いのは、「ここはこうではないでしょうか?」「著者に確認したほうがいいのでは?」「文章の表現がヘンでは?」などと、鉛筆で疑問や指摘を書き入れたり、用字用語の不統一にマークをつけたりすることです。
この疑問や指摘が、いかに適切であるか、どれだけ編集側が求めている部分を指摘できるか、というところに、フリー校正者の面目というか、力量を発揮できるかがかかっているわけです。
ところが、たとえば、ワードのファイルをやりとりして校正をする場合(もちろんすでにそういう形で校正をされている方もいらっしゃいます)、完全な誤植を指摘・訂正するだけならば、ワードでデータを入力し直す(もしくは書き足す)だけでこと足りるのでしょう。では、膨大な疑問はどうやって書き込むのだろう? これが私の疑問でした。

余談:その後、自分でも仕事で使うために、遅まきながら「Office XP」を買いました。初めて本格的にWordをいじってみたのですが、「変更履歴」機能を校正に利用する方法もありかな、と思いました。すでにそういった使い方をしてWordのファイルをやりとりしている校正者もいらっしゃると聞いています。自分ではWordの機能を使って校正をしたことはありません。なぜって、そういう依頼がないことと、PDFでしましょうよ!って提案して薦めちゃうからです。

実際に先輩の方が作った校正のPDFを見、自分でもAcrobatを使ってみて、赤字だけではなく、疑問やマークづけが簡単にできる! とわかったときには、これは、校正という仕事に使えるのではないか、と確信しました。

私自身も、そしてたぶん世間一般でも、現在はまだまだ紙ゲラによる従来の方法の校正の仕事のほうが多いです。(もちろん少しずついろいろなインターネットやパソコンを利用した校正が工夫されています)
(↑この文章を書いたのが2002年です。現在2008年。まだ紙ゲラが主流です。編集者も、そして何より校正者自身がもっとファイルのやりとりや、パソコン操作の勉強が必要なのです)
しかし、出版の形が、原稿はデータ原稿、組版はDTP、編集者と著者・校正者との連絡方法はもっぱらメール、といった方法に移り変わっています。
ゲラの形も、校正の形も、変わっていいのではないか?
テキストデータも、ワードのファイルも、DTPソフト「QuarkXPress」で組んだページも、もちろんAdobe® InDesign®でつくったページも、みんなPDFにできます。
宅配便が普及して、信頼度を得て(それまでは宅配便では万一事故などでなくなったりしたら困るので、ゲラは必ず編集部まで届けに来なさい、と言われました)、郊外や地方に住む在宅校正者がどんなに便利になったことか。
今度は、インターネットの普及で、添付ファイルで全世界どこにいても、何時でも、ゲラの受け渡しができるのです。
このコーナーで、新しい校正のひとつの形(唯一とは考えていません)として、私が経験してきた、そしてこれからも大きな声ですすめたい「PDF校正」について書いていきたいと思っています。

注記
Acrobat 本来は校正をするためだけのソフトではありません。もっとさまざまな用途があります。ただ、私自身が校正者であり、校正という作業に特化してこの文章を進めていくため、「校正作業」という観点からしかAcrobatには触れません。Acrobatについての基本的な操作方法や、さまざまな機能などについては、Acrobatのヘルプや、Acrobatに関する本をご活用ください。(Acrobatのソフトに入っているヘルプはたいへん親切で膨大な量があります。ヘルプだけでもこと足りますが、やはり1~2冊、Acrobatの本を持っているといいと思います)
Acrobatはバージョンによって、設定画面や使い勝手がかなり違いますので、各バージョンに合わせた解説書をおすすめします。
2008年7月に、最新のAcrobatバージョン9が発売になる予定。単純に校正(注釈の書き込み、PDFファイル変換)のみに使うのならStandard版で十分と思いますが、前述したようにいまだに5.0を使っている自分には、断言できません。すみません。しかし!アクロバットソフト高価すぎる。

|

« 肥料バットグアノの効果 | トップページ | ゴーヤに花 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 肥料バットグアノの効果 | トップページ | ゴーヤに花 »